医院からのお知らせ

こんにちは!IZUMI矯正歯科医院長の村上です。

今日はよく質問を受ける子供の歯並びや小児矯正についてお話していきます。

 

【歯並びは遺伝する?】

必ず遺伝するわけではないですが、遺伝的要素も関係しています。

特に、“骨格”については遺伝しやすい要因となります。

 

歯並びを決める要因の一つに、“骨格”があります。

例えば、顎が小さいと歯が並ぶスペースがなくて歯のガタツキが強く出たり、また下顎が大きいと“受け口”、上顎が大きいと“出っ歯”になりやすい状態です。

この“骨格”は、家族間で遺伝しやすいため親子で似たような歯並びになることが多いと言われています。

 

【遺伝は予防出来ない?】

遺伝的要素も予防することが出来ます。

生まれた時から受け口、出っ歯の子はいません。

骨の成長過程で遺伝的要素が発現します。

この骨の成長期に骨の成長を促したり、抑制したりする矯正器具がります。(チンキャップ、ヘッドギアなど・・・)

このような器具を使用することで、遺伝的な額骨の大きさの不調和を予防することが出来ます。

ただ、これらの器具は使用できる期間が限られており成長が進んでから使用してもあまり意味がありません。

ご家族に骨格的な顎の不調和があり、お子様も疑わしい点がある場合は早めの受診をおすすめします。

 

【遺伝以外に歯並びが悪くなる原因てなに?】

遺伝以外に歯並びに影響する要因はふたつあります。

 

①習癖(しゅうへき)

お子様の癖が一番歯並びに影響しやすく、また改善することで一番予防ができる要因であるように思います。

例えば、

・指しゃぶり、おしゃぶり

・舌壁(舌を前歯で噛む、舌で前歯を前に押す、後ろに押す・・・等)

・えんぴつなどを前歯で噛む

・唇や爪を噛む

・口呼吸(お口がぽかーんと開いている)

・片側噛み(片側ばかりで噛む)

・うつぶせ寝、横向き寝

・下顎を突き出す癖

 

歯が萌出する際、舌・頬・唇などの筋肉から適正な力がかかっていると正しい方向に萌出しやすくなります。

この筋肉のバランスに不調和が生じる習癖があると歯並びが崩れやすいので、上記のような癖は早い段階止めさせることをお勧めします。

 

②永久歯の萌出順番、親知らず

乳歯にはおおよその抜けていく順番、そして永久歯が生える順番が決まっています。

乳歯が長く残っていることで永久歯が萌出できず、この生える順番が崩れることで歯並びが悪くなりやすくなります。

予防法としては、生え代わりの時期には定期歯科受診をし、必要に応じて乳歯を抜歯することで予防が出来ます。

 

また、高校生頃の成長してからのお話ですが、親知らずが後ろから押すことで並んでいた歯並びが崩れてしまうケースが良くあります。

成長が早いお子様については高校生頃に親知らずを抜歯しておくと、大人になってから歯がガタついてくるというトラブルを防ぐことが出来ます。

 

【子供の矯正はいつから始めたらいい?】

小児矯正は大人の矯正とは異なります。

成長を促すことが出来る年齢であれば、なにもしなければガタガタに生えてしまう歯並びを予防することが出来ます。

ですので、小児矯正を行うのであれば顎の成長が止まる前に行う必要があります。

骨格性の予防や、顎の成長促進であれば幼稚園~小学校低学年程度。

お子様の理解度や協力度にもよりますが、取り外しが出来てしまう器具ですので、ご本人がちゃんと装着する必要性を理解できる年齢に始めるのが良いかと思います。

小学校高学年から始めることもできますが、成長が早い子供ですと成長が止まるのも早く、あまり顎の拡大が出来ないケースもあるかと思います。

また、習癖の改善であればもっと早い段階から相談することをお勧めします。

器具を使用する前に習癖を治すことで歯並びが崩れるのを防いだり、骨格の成長をコントロールすることが出来る場合もあります。

相談だけであれば、3歳頃~始めても良いのではないでしょうか。

生活指導と併せて経過観察を行うことで、治療が必要な場合も早期治療ができ治療期間を短縮することも出来ます。

 

【まとめ】

お子様の歯並びは成長段階であればまだまだ予防も出来ます。

お子様に気になる点があったり、遺伝が心配などございましたら早めに相談されることをお勧めします。

当院でもお子様の矯正相談を受け付けております。

気になる方はぜひお気軽にご相談ください。